2018年06月27日

犬の気持ち、ネコの気持ち

女性建築技術者の会6月定例会は『犬と猫との住まい講習会』でした。
講師にタイトルに関する著書多数執筆されている金巻ともこさんをお招きして、お話を伺いました。

洋犬種、和犬種、其々に相応しい住環境の違い、ネコと犬の人との間の取り方の違い、ペット年齢による配慮の違い、退屈な一日とさせないために人が考えるべきこと、人間の目に晒されない場所(ハウス)とハウス前の背骨をしっかり伸ばせる運動スペースの大切さ、水をいかに飲ませるかというネコへの配慮、体重管理の必要性、etc. ペットシッターというサービス利用を想定した住宅設計においては、地域差(関西はリビングにシッターさんを入れない派、関東は入れる派が多いという違い)があるそうで、ベビーシッターに対する際とは異なる感性が求められるようです。

これまでペットというものを飼ったことの無い私は、ペットの気持ちを理解することができませんので、過去のペット共棲住宅の設計においては、建て主さん(飼い主さん)のご指導の下、諸所判断させて頂きました。設計させて頂いた写真の家の住ネコ「チョッちゃん」は、襖や障子、杉の床や柱、窓枠など爪を立てたくなりそうな建材に対して爪を立てず、決まった所、ものでのみ爪を研ぐとても賢いネコで、それは建て替え前の家でもそうでした。建て主さんの穏やかな性格とチョッちゃんを退屈させない心遣いによるところかもしれません。安心して和の建材が選択できた事例となりました。
ちょっちゃん

が、これから飼いたい!飼ってみたい!!という方の場合には導いて頂くことはできませんから、そのような方の犬やネコとの暮らしを設計する際に活かすことができるよう、しっかり配慮すべき点を伺ってきました。とはいえ、犬やネコも人と同じで個々性格が異なりますので、手法は一概に言えるものではないと思います。金巻さんはコンサルティングも引き受けてくださるとのことですので、アドバイスが欲しい!という時には頼りにさせて頂きたいと思います。

環境省では「家庭動物等の飼育及び保管に関する基準」が作られており、国交省「健康維持増進住宅研究委員会」では、人のヒーリングや空き家対策と絡めてペット共棲住宅が検討されているようです。これは、これから益々ペット共棲住宅が増えて行くという予測が立てられてのことだと思います。感情を示してくれるペットの代表格、犬とネコとの共棲は、犬の気持ち、ネコの気持ちを理解した上で設計出来れば・・・と常々思っていましたので、金巻先生から心得を伺うことが出来てとても嬉しかったです。よいご縁を紹介下さった定例会担当の皆さん、有難うございました。

017
賢いチョッちゃん、絵のモデルにもなったのよね・・・


chou23 at 10:51│Comments(0)study 

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔