2015年09月09日
詩
黄葉が木枯らしに吹き散らされた枝に
豆粒大の蕾が寄り添って並んでいる
大寒の蒼穹が色を深める頃
小さな蝋細工のようなまろい花びらは
透明な黄色で枝を覆い尽くす
北風の緩やかな午後
時を越えてきた甘い香りが流れる
母の胎内で嗅いだのか
乳房に埋もれて嗅いだのか
記憶にない世界から漂流してきた
遥かな香り
それは胸の奥に舞い戻るように忍び込み
ひととき 我を忘れさせる
「そのままでいいのだよ・・・」
子守唄のように囁くのは風なのか
遠い遠い原風景からの声なのか
春秋を歩いてきた道に流れ来る
風に身をゆだね 目を閉じて佇むと
蝋梅の香りが体中の細胞に染み透り
身体は一瞬空中に溶けてゆく
木の花、四季、小さな生きもの、日々の詩、旅、家族という6つのテーマで綴られた43篇の詩。私に住宅設計の道を「向いているから行きなさい!」と背中を押して勧めて下さった高校時代の恩師の詩集が出版されました。蝋梅からここまで拡がる感性は、当時の子どもたちへの影響も大でした。あんなに楽しい高校生活が送れたのは、先生とこれまたユニークな感性を持ち合わせていたクラスメイトたちのおかげ。 思いやりのあるクラスメイトは宝物です。
詩がお好きな方には読んで頂きたい。
お問い合わせは鉱脈社へ!
豆粒大の蕾が寄り添って並んでいる
大寒の蒼穹が色を深める頃
小さな蝋細工のようなまろい花びらは
透明な黄色で枝を覆い尽くす
北風の緩やかな午後
時を越えてきた甘い香りが流れる
母の胎内で嗅いだのか
乳房に埋もれて嗅いだのか
記憶にない世界から漂流してきた
遥かな香り
それは胸の奥に舞い戻るように忍び込み
ひととき 我を忘れさせる
「そのままでいいのだよ・・・」
子守唄のように囁くのは風なのか
遠い遠い原風景からの声なのか
春秋を歩いてきた道に流れ来る
風に身をゆだね 目を閉じて佇むと
蝋梅の香りが体中の細胞に染み透り
身体は一瞬空中に溶けてゆく
木の花、四季、小さな生きもの、日々の詩、旅、家族という6つのテーマで綴られた43篇の詩。私に住宅設計の道を「向いているから行きなさい!」と背中を押して勧めて下さった高校時代の恩師の詩集が出版されました。蝋梅からここまで拡がる感性は、当時の子どもたちへの影響も大でした。あんなに楽しい高校生活が送れたのは、先生とこれまたユニークな感性を持ち合わせていたクラスメイトたちのおかげ。 思いやりのあるクラスメイトは宝物です。
詩がお好きな方には読んで頂きたい。
お問い合わせは鉱脈社へ!
chou23 at 13:16│Comments(0)│book