2009年03月11日

『トトロの家』 もう、復元はあきらめるのかい?

力湧く存在感
杉並区によって保存が決まっていた阿佐ヶ谷の通称『トトロの家』が先月14日未明火災に会い、現在はこんな状態です。鼻から復元あきらめモードになってしまいそうですが、転用可能部材拾い出し作業で一日この場にいるうちに、なぜか復元可能だという力が湧いてきました。何がそう感じさせたのか・・・。それは庭の樹木です。
この家と一緒に育ってきた金木犀や泰山木、薔薇、百日紅。
特に金木犀は見事です。80年という年月が成し得た成果です。
杉並区の山田宏区長、「200年住宅」なんて言う前に、ここですよ、ここです。
この禍を福と転じさせる力がなければ、200年住宅なんてありえません。

この家は、「住む人の心根が偲ばれる・・・。そんな家を訪ねた。」という書き出しで始まる1991年初版の『トトロの住む家』宮崎駿著で巻頭に紹介されています。
宮崎駿さんスケッチ

天水の池上は宮崎駿さんのスケッチ。
左が現況。天水を利用した池には今も赤い金魚が泳いでいます。

長い間この家で暮らしていた近藤さんは庭の思い出を話して下さった時「今、消火作業などで庭が踏み固められてしまって傷んでいるけれど、調査解体が終わったら、掘り起こしてなんとか庭を復元させてみようと思っているの。」と仰っていました。近藤さんは80を過ぎていらしゃるとは思えない、とてもチャーミングなご婦人です。


chou23 at 20:43│Comments(0)TrackBack(0)survey 

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