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2019年12月12日

欲すれば叶うとな・・・つづき

今回見学した根津美術館内茶室「弘仁亭・無事庵」(1920年)は、煙草王と呼ばれた村井吉兵衛の私邸「山王荘」(1919年)に建てられていたもの。1926年の吉兵衛逝去後「山王荘」は解体され、一部が延暦寺に買い取られ1928年迎賓館として再建され(現存)、茶室は1931年赤坂大倉邸への移築を挟んで1956年現地へ。「山王荘」跡地(旧地名山王台)には現在都立日比谷高校が建っています。
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1
水屋
5
点前座
5-1
脇床地袋の表具更紗
6
床柱(白檀)
6-1
床柱への取付き
右は上段の間の床框がマッシブに、左は薄畳縁と付け板丸小口と蹴込み板の三層構成として軽やかに
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3
花頭窓のある上段の間
3-1
文机小口の螺鈿細工
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入側にある雪見障子と竹と板の無双窓

10畳半の座敷と3畳の上段の間、1畳床に半畳の脇床、台目4畳の入側、台目2畳の控釜によって構成されています。

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無事庵

1
水屋
2
茶道口と洞庫
3
掛込み天井
6
踏込板ある給仕口の先に「弘仁亭」水屋のある畳廊下を見る
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給仕口から客畳を見る
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狆潜りの意匠
5
台目床
小壁
平書院小壁の装飾
10
その裏を見る


異なる点は多いですが、「無事庵」は「又隠」写しと見なされているようです。

chou23 at 22:58|この記事のURLComments(0)

2019年12月09日

欲すれば叶うとな

もみじ狩り ああもみじ狩り 紅葉狩り と先日ぼやきましたら、時やや遅しの感ではありましたが、紅葉を味わうことができました。特別展「江戸の茶の湯」開催中の根津美術館にて、茶室弘仁亭・無事庵と共に鑑賞致しました。
3
弘仁亭
舟の茶室4-1
座敷舟

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庭園内随所に可愛らしいわらぼっちが出没。この子たちはどんなお役を担っているのでしょうか?
月と灯籠とわらぼっち
上弦の月と灯籠とわらぼっちの揃い踏み!
(画像はクリックすると大きくなります。)


chou23 at 20:24|この記事のURLComments(0)

2019年06月30日

6月のリビング茶会

翌週に七夕を控えた吉日、久しぶりにリビング茶会を開催しました。
笹をメインに黒鬼灯を添えて籠に活け、母から譲り受けた芭蕉の葉にカタツムリの留まる短冊掛けには自筆にて「古故耳於以帝」、立派なことは申せませんので「ここにおいで」と書かせて頂きました。茶道における守破離のプロセスから言えば守も出来ていない私ですが、どうにも破へ気持ちが向かってしまい、リーディングテーブルである洋家具を棚に見立てました。もっとも、そもそもが型破りなリビング茶会でございます。
棚飾り

点心は、笹舟に豆乳チーズ、冬瓜の浅漬、フルーツ人参のピクルスを乗せて、季節もののジュンサイ麺、鯵、冬瓜の蟹餡掛け、とんがり帽子のガラスにはトマトと甘酢漬け生姜、デザートは氷豆腐。お酒は大吟醸「菊水」を冷で頂きました。
点心
今回の点心一押しは氷豆腐です。京都に伝わる「氷豆腐」というものの存在を先日知り、何とユニークな菓子を江戸時代の人は考えたのかと感動致しまして、自身でも作ってみたくなりトライ致しました。
お茶会のテーマを七夕にしましたので、中の豆腐(枝豆豆腐)は星型です。先に黒蜜を沈めており、小さな丸は以前お土産に頂いた干菓子です。
氷豆腐
おもたせの吉祥寺俵屋さんのお菓子は相変わらず、美しく美味しい!俵屋さんの主菓子


chou23 at 22:15|この記事のURLComments(0)

2019年04月30日

明日から「令和」

平成最後に、護国寺「月窓軒」にての初お点前を体験させて頂きました。これまで何度か客として参加させて頂いてきた大寄せのお茶会ですが、お席を受け持つ方に回れば、まあ早朝から準備に忙しく、慌ただしく、表のお席と裏の水屋との心持ちを切り替えて望むのも大変でした。いつもこんなご苦労の中、お茶をもてなして下さっていたのだと知りつつ、なんとかお点前は無事???務めさせて頂きまして、次はもう少しゆったりとした中で、先生が素敵に設えて下さったお席をしっかり味わいながらお務めしたい…などと贅沢描き始めております。
月窓軒
<画像はクリックすると大きくなります> 

さて、「平成」は今日のPM12:00まで、明日のAM0:00からは「令和」。
なんだかピンと来ていませんが、ちゃんと受け止めなければいけませんね。見通しの良い、明るい時代が待っている訳ではないという現実も。美智子さまのお姿が余り拝見できなくなるのは寂しいけれど、ゆったりとお過ごし頂くことの方が大切。さて、雅子さまはどんな皇后像を描かれるでしょうか。美智子さまを踏襲されつつ全く違った皇后になられるのでしょうね。楽しみです!そして次の天皇は愛子さまになって頂きたいな〜と思いつつ、その頃私は現世にはおらずかも。一目拝見してからこの世におさらばしたいという高齢特有の気持ちが分かるようになってきました!そんなことに気付きつつ、さよなら、平成!!

chou23 at 17:33|この記事のURLComments(0)

2019年03月15日

三月のお稽古

桃の節句の月ですので、雪輪棚、女雛、椿と赤の効いた可愛らしい質来で迎えて下さいました。
雪輪棚
富士窯と雪輪棚、お雛様の軸と香炉、楽焼の花器に玉の浦、土佐水木、木五倍子

この質来に合った可愛いらしい姿の者がお点前をすると良いのですが、で〜んとした図体の私、せめて指先の意識だけでも丁寧にと、お稽古させて頂きました。

お軸のお雛様の絵のご紹介はこちらから。


chou23 at 21:18|この記事のURLComments(0)

2019年03月13日

3月のリビング茶会

先日開催しましたリビング茶会。ひなまつりに因んで、点心は雛の膳。
明治時代に作られた雛膳の揃いを譲り受け、今回積極的に使用を試みました。
雛の膳
器良ければ料理不出来も見端が良し、お道具に感謝です。

今回の点心一押しは、菱餅もどきの寒天。本来香の物を添える高坏に、三色を抹茶と甘酒と苺ミルクでつくり重ねることを試みました。三層の味が混ざるとどうなるか?でしたが、試食の結果、イケル!と相成りました。他には、飯椀に鯛の押寿司、汁椀に蛤のお吸い物、平碗に菜の花の辛子和え、生麩、壺碗に明太子の昆布巻き(再登場)。

「ひとま畳」の方は、今回炉の習いを試みました。五家宝スツールを持ち帰り、コルク板で炉辺定座も設けて見たのですが、ここではこれで十分かと・・・。
お軸は大伴家持の詠んだ万葉集歌「春の苑 紅にほふ 桃の花 下照る道に 出で立つ乙女」、利休箪笥に親王飾りと桃の花。桃は節句近くになると値がポンと上がりますので、蕾の枝を早めに調達してベランダにて育成。「紅にほふ」とは参りませぬが...
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あ、点心のお酒は純米・山廃「天狗舞」、熱燗です


chou23 at 22:23|この記事のURLComments(0)

2019年01月21日

リビング茶会開催!

点心
週末、拙宅にてのリビング茶会開催につき、初めて、見よう見まねで点心らしきものを作ってみました。頂き物の美味しい明太子がありましたので昆布で巻いて煮炊き、すっかり習得した気になっている里芋のりんご載せと山ゴボウを合わせて笹の葉に盛り、蕪の蟹餡掛け、生麩(不室屋さんのもの)、お吸い物を添えました。明太子の昆布巻きは個人的に大ヒット!明太子と昆布と干瓢の食感は愛称抜群で、想像以上に美味しい一品となりました。お酒に埼玉小川町にある晴雲酒造の大吟醸を選びましたので、箸置きは以前同じく小川町の富岡鬼瓦工房さんで鬼瓦づくりを体験させて頂いた時に作ったもの(雲流型)を合わせました。
主菓子
主菓子は差し入れ頂いた吉祥寺「俵屋」さんのもの。色美しくかつ美味しい、餡に小豆の味が感じられるとても好みのお菓子でした。お点前の中で頂くと、お菓子の魅力がしっかりと感じられます。
四畳半の茶室があると良いなと思うのですが、叶うことと叶わないこととあり、御家元もリビング茶会を推奨していらっしゃいますので、これからも続けて行ける様、色々学んで行きたいと思います。

リビングの「ひとま畳」が、今回も活躍してくれました。設計した時にはこんな使い方をする日々が来るとはつゆぞ思っていなかったのですが。
お軸には、禅の言葉「本来無一物」。型破りな室礼をど〜んと受け止めてくれるように思いまして、掛けさせて頂いています。
ひとま畳


chou23 at 12:45|この記事のURLComments(0)

2018年07月09日

叶う

宝庵では、今年お初の氷点てを頂きました。お菓子は「叶う」と名付けられた『空羽』さんのもの。織姫の織る糸と笹が描かれ、断面も美しく、お味は白餡にレモンが練り込まれており、心トキメキました。
氷点て
関
待会玄関に設えられた七夕飾りの短冊に託して来ました願い事は、次の日の夜叶ったと判り安堵しましたが、同時に線状降水帯の多発による西日本の大水害を知り驚愕致しました。これ以上被害が拡大しないようにと祈れど、無力さ高じる報道が続きます。どうか、二次被害など無く、早くはやく普段が戻ります様に。

chou23 at 22:00|この記事のURLComments(0)

山口文象設計の茶室

七夕の日、北鎌倉にある山口文象設計の茶室「宝庵」(旧関口邸茶室 昭和9年竣工)に行ってきました。
門
侘びた門

待会
待会
八畳間
網戸の仕組まれた地窓からの風がとても心地よい八帖の間  
四帖の茶室
障子を開放すれば縁先の庭が楽しめる四帖の間

四帖西に接する縁先 奥に小間「夢窓庵」が覗えます
中敷居
縁先には中敷居が通され、そこに障子が建て込まれています。
縁先の庭
岩肌の立つ庭先の眺め
四帖間からの眺め
中敷居の障子が雄々しい岩肌を隠し、穏やかな庭の景色に仕切ります。
中敷居に障子を建て込むつくりは、小堀遠州による大徳寺「忘筌」の手法に習ったものとのこと。この手法を文象さんは林芙美子邸(昭和16年竣工)でも用いています。
北側縁
こちらは林芙美子邸書斎北側の縁先のつくり
同様に落縁があり、中敷居に障子が建て込まれています。林芙美子邸も当初はこの先に茶室が有ったのですが、土砂災害で崩れ撤去されたと、以前案内の方に教えて頂きました。

小間「夢窓庵」
夢窓庵
高台寺「遺芳庵」の反転(円窓壁軸)写し。円窓足元と他の沓石サイズコントラストが何とも愛おしい。
一畳台目
一畳台目席
すっきりと美しく整えられた一畳台目の間には、窮屈さを感じさせない解放感が備わっていました。お軸の「主人公」の意するところが?でしたので戻り調べますと、「本心本性の自己であるか、自問するように」とありました。

chou23 at 10:07|この記事のURLComments(0)

2018年06月25日

竹の節

竹と合板の汽車
画像はいつぞやの古民家調査の現場で見かけた竹と合板による汽車のおもちゃ。親御さんが息子のために作ったのか、自分のためか、はたまたお抱え大工からの贈り物か、謂れは判りませんが、竹の形状を活かして上手く作られています。
竹といえば節。その節が重要なファクターであることに気付かせてくれたのは、茶道です。卓脚でも柄杓の盒・柄でも、数多くある竹を用いた茶道具の竹節は、作法に活かされて大変役立っています。節榑立つという言葉から節にマイナスのイメージを持っていましたが、竹に節があるということ、「一旦閉じる」ということは、意義あることなのだと気付き、プラスのイメージに変わりました。
人においても、子どもの入学、卒業や成人や、様々な節目を祝い、一旦閉じさせるということは、人としての骨格形成に必要なことであるが故に古より祭り事が組まれているのかと、今更ながら認識致しました。わたくし、必要ない!ってこれまで様々なイベント、スルーして生きて参りました。反省です。

chou23 at 12:34|この記事のURLComments(0)