2018年11月28日

SH+

伝統のディテール
30半ば、東大寺見学時のこと。
強い口調で、「中世で革命が起こったんですよ!」とお教え頂いた。
私の質問は、「木造工法における頭貫の登場に関して」でした。
広瀬先生の口調には重源への尊敬心が込められているように感じ、ストレートで理解に直結する言葉であったと、今も心に深く残っています。そして「イイクニツクロウカマクラバクフ」でしか無かった私の粗末な時代認識に、命が吹き込まれたような気が致しました。
広瀬先生を、木造工法を学び始めた頃に購入した「伝統のディテール」の著者としてまず、存じ上げました。お目にかかれたのは東大寺見学の時と東京芸術劇場で吉田桂二さんと対談された時の二度っきり。対談の時のお話も素晴らしかったのに、取ったメモをどこかに無くしてしまって残念。
とても長身で、杖をついて歩かれているけれど、東大寺に外車をご自分で運転して来られたと聞き、建築家らしいなと思ったことを覚えています。
木造工法の大家と認識していた方が、日本における鉄骨造住宅の先駆者と知ったのも、その頃だったと思います。そぎ落としの美でまとめられた自邸の写真は目にしたことが有りましたが、建築展にて原寸鉄骨フレームが再現されると聞き、最終日朝一で行ってきました。
SH-1
軒先
棟

企画実行頂きました広瀬鎌二アーカイブス研究会他の皆さま、
ありがとうございました。


chou23 at 17:28│Comments(0)study 

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